近代天皇像の形成 (岩波モダンクラシックス) pdf無料ダウンロード
近代天皇像の形成 (岩波モダンクラシックス)
によって 安丸 良夫
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近代天皇像の形成 (岩波モダンクラシックス) pdf無料ダウンロード - 内容紹介 社会秩序の要として今日も機能し続ける天皇制.この天皇制をめぐるイメージの大部分は,近代国家の形成期である明治維新をはさむ約百年間に作り出された.その生成と展開の過程を,思想史の手法により具体的な史料の分析を通じて跡づけ,近代天皇制の本質を鮮やかに解明する.近年の研究を体系的に総合した渾身の書下ろし. 内容(「BOOK」データベースより) 社会秩序の要として今日も機能しつづける天皇制。この天皇制の核をなすイメージが、近代国家形成期である明治維新をはさむ約百年のあいだにいかにして形成されたかを、具体的な資料に即して分析する。民衆思想史分析からの到達点。 内容(「MARC」データベースより) 社会秩序の要として今日も機能しつづける天皇制。この核をなすイメージが、近代国家形成期である明治維新をはさむ約百年のあいだにいかにして形成されたかを、具体的な資料に即して分析する。92年刊の再刊。 続きを見る
近代天皇像の形成 (岩波モダンクラシックス)の詳細
本のタイトル : 近代天皇像の形成 (岩波モダンクラシックス)
作者 : 安丸 良夫
ISBN-10 : 4000266675
発売日 : 2001/9/7
カテゴリ : 本
ファイル名 : 近代天皇像の形成-岩波モダンクラシックス.pdf
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以下は 近代天皇像の形成 (岩波モダンクラシックス) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
著者はまず第1章に「課題と方法」と題して簡略的に思想的立場を表明している。それは、今日我々が天皇像を捉えるにあたり、天皇制は古代から続くとする「連続説」と、時代によって天皇像のあり方が大きく異なるゆえの「断絶説」が頭に描かれる大枠であるが、著者はその連続性を認めながらも「断絶説」を支持するという立場である。そして近代天皇制は、幕末から明治維新における外からの圧力と内における混乱といった「体制的危機に対処して文明化の過程を急ぐためのイデオロギー的な仕掛けであった」と仮定をし、その時代における人々の精神史に分け入るため、思想家や民衆の残された言葉を拾い、社会学でふるいにかけ分析している。よってその分析対象は多数にのぼり、代表的な本居宣長、荻生徂徠、平田実篤はもちろん政治家や宗教家から地方村落のリーダーの声にまで天皇に関する言葉には耳を傾ける。そして通読すると当然ではあるが、古今東西様々な意見があり、新説の考案から時代に支配的に受け入れられるもの、逆にそれに抗したり、嘲笑、無関心まで、一筋縄で常に支配的であった天皇像など無いと思い知る。ある意味どこまでも新説の提唱や再解釈が可能で「利用」できる対象であるがゆえに逆に多くの人間に受容され、自由という今日支配的な概念と表裏一体に、著者の言葉を借りれば「心身にからみつくようにして私たちを縛っている」ものといえる。万世一系という永続性や儀式を司ることなど、今日どこに天皇像の正当性として中心におくかは人それぞれだが、本書によって歴史的に幅広く、もちろん取り扱った時代の限定または限界があるとはいえ、可能な限り公平な立場から、地位や身分を越えて多くの人間が残した天皇像に対する声の変遷を目に通すことは、必要なことだと思われる。
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